ライフスタイル

裏千家「男子組研修会」2018年夏

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昨日まで、

3泊4日で家を空け、

仕事もお休みにして

茶道の家元である裏千家で開催された

『男子組研修会』という茶道の合宿に行ってきました。

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3日間かけて、

ひたらすら茶道の稽古に励みます。

しかも、

38度を超える猛暑日が続く京都です。

わたし自身は

今年で3回目の参加ですが、

最も身体が楽な研修会でした。

というのも、

御家元のご配慮で、

今回はエアコンの入った部屋(茶室)のみで稽古をする。

という

特別な配慮をいただくことになったからです。

結果、

非常に快適な3日間を過ごすことができました。

短時間ですが、

裏千家の茶道会館からホテルへ帰る徒歩の数分間が

最もキツかったように思います。

己の未熟さを知る

研修会で学んだこと、

その最たるものは

自分自身の未熟さを知ることができたということに尽きます。

それは

毎回、参加するごとに感じてしまいます。

「あ~、自分はまだまだやなぁ。」

と。

「利休道歌(りきゅうどうか)」

または「利休百首(りきゅうひゃくしゅ)」ともいいますが

千利休の教えをわかりやすく、おぼえやすいように、和歌の形にしたものがあります。

その中にこんな一節があります。

稽古とは一より習ひ十を知り 十よりかへるもとのその一

普段のお稽古で

ある程度のこと、

一通りは教えていただいて

自分自身では少しばかり知った気になっている。

ところが、

根本的なところに戻ってみると

まるで分っていなかったことに気づき、

まだまだ身についていないことだらけの自分の存在を知ります。

宗家の先生方に

1から叩き込まれることで

いつもとは違った

大きな学びを得ることができた3日間でした。

男性ばかりが集まる研修会

男子組研修会というのは

応募の対象者が「男性」です。

許状の取得状況は問われないので

ある意味では

茶道をしている男性であれば誰でも参加できる研修会です。

こちらはランチタイムのお弁当。

今回の男性参加者は18名でした。

以前参加したときは

60代以降くらいの方が多かったように記憶しているのですが

今回は

わたしのような

30代の方も多く見受けられ、

先生には

「今回はちょっと爽やかだよね」と言われました。

といっても、

男臭いことには変わりありませんが。。。

男性なら誰でも参加できる研修会ですが、

ある程度は茶道のお点前ができないと

研修会の参加自体が難しいのが現状です。

私が初めて参加したときには

その状況が分からずに、

ひたすら冷や汗と緊張との戦いでした。

研修会は午前の部と午後の部で2回。

4~5人の班に分かれて研修を受けます。

順番は予め指名されていて、

1番の人から順番にお点前を先生にご指導いただくことになります。

例えば一番の人は

「運び薄茶のお稽古をお願いします」とご挨拶をしたら

薄茶点前が始まっていきます。

私の普段のお稽古場であれば

先生がある程度は教えてくれます。

準備は、これとこれをして、これをココに置いて。

または、

他の人がお点前をしているのを見てからお稽古をするので

事前に復習をすることもできます。

ところが、

研修会では

いきなり自分の点前が始まります。

事前準備は水屋の方がある程度はサポートしていただけますが、

基本的には自分ですべてをしなければなりません。

そのためには

点前に必要な道具揃え、

点前の全体的な流れが

頭に入っていないと、

緊張も重なって、本当に何もできないのです。

裏千家での研修

裏千家での研修は

茶道会館と近くにある裏千家学園を使って行われました。

班ごとに教場が割り振られて

指定の茶室で研修が始まるという流れです。

実技講習は2~3時間。

午前と午後の部で

3日間の合計6回の実技講習があります。

点前の順番にもよりますが

3日間で5~6回

自分の手前の順番が回ってきます。

男子組研修会の場合

初日は基本点前、

2日目は小習、

3日目は四ケ伝(しかでん)

という流れですが、

自分のレベルに合わせてお稽古内容は選ぶことができます。

例えば

四ケ伝を今までやったことがない

真の袱紗捌きはできない。

そんな人は

先生から

「四ケ伝の●●をやりなさい」とは言われません。

基本点前を中心に

基本を3日間でとにかく固める。ということも可能です。

一方で、

一日目から小習、2日目から四ケ伝に入る

という強者もいらっしゃいましたので、

研修会に求めること、

参加者のレベル感はそれぞれ。という感じです。

最初に参加した頃は

できない自分に引け目を感じていたりしたのですが、

そうではなくて、

自分は何ができないのかを知る。

そして、

その場で自分ができる精一杯をする。

ということが大事なんだなと気づかされます。

研修会で最も大事なのは

何かができた、

ということよりも

自分に足りないものを知る機会を与えていただいた。

ということなのではなないかと思っています。

茶道の話題で盛り上がる飲み会

1日目の夜には全員参加の懇親夕食会があり

2日目は

それぞれに誘い合わせて自由に夕食にでかけます。

大人ばかりですので

お酒を飲まれる方も多い夕食会ですが、

ご飯だけでも時間にして2~3時間。

男性ばかりが集まって話すことは

お茶の話題オンリー

正直、

わたしは

黙って頷くばかりで、付いていけてない部類の人間でしたが

男性メンバーたちの

「お茶の話題が尽きる」ということはありません。

面白いな~と思ったのは

「茶道」といっても、

人それぞれに興味の分野が違うということです。

  • 建築物、茶室の設えに興味がある人
  • 歴史に興味がある人
  • 人間関係に興味がある人
  • コミュニティに興味がある人
  • 点前に興味がある人
  • 道具に興味がある人

興味の対象はまったく違います。

「茶道」という共通点を持ちながら

茶道に関わるまったく異なる話題に

他の人は興味津々で聴いています。

ある方は

「研修会は、夜の飲み会がすごく楽しみ」

と仰っていました。

自分が興味のある話を興味深く聴いてくれる人々。

そして、

自分が知らなかった知識を話してくれる人々。

お互いに敬意を持って話しているので

とても心地よい空間でした。

他の方は分かりませんが、

普段、

茶道のお稽古場では男性が少ないのが実情です。

「姉弟子にいじられてばっかりで。。。」

みたいな方もいらっしゃいましたが、

茶道についてざっくばらんに喋り続けられる場というのは、

普段では得ることができない貴重な場なのかもしれません。

女子会の止まらないトークのように

それぞれにとって

また、悦びの時間であったのではないでしょうか。

毎日通った今日庵

今日庵

今回の研修会では、

中に入ることはありませんでしたが、

3日間続けて

毎日、

今日庵の前

お向かいの茶道会館に通い続けました。

エアコンで和らぐものの、

「極暑」とまで言われた今年の異常なまでの京都の暑さ

そして、

足が可笑しくなってしまうのではないかと思うくらい座り続けた「正座」。

かいた汗と

足の痛みは

今年も忘れられない思い出となりました。