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パワハラから抜け出すために続けた3つの習慣

パワハラ

「ちょっといいか?」と声をかけられ、
社長室と呼ばれる個室の中で3時間にわたる人間否定が始まります。

  • どれだけ仕事をしていないか分かっているのか?
  • 周りの従業員は誰も信用していない
  • 周りに合わせず自分勝手ばかりしている
  • きみの存在そのものが会社にとって迷惑だ
  • きみは頭がおかしい、精神的に異常

怒鳴りつけられ、徹底的に存在を否定され、自分自身に対する存在を見失いそうになっていきます。

  • 社長室の中で
  • 他の従業員のいる前で
  • 取引先の管理職の前で

わたしがいかに人間として劣っているかを見せつけるかのように怒り続け、その中で退職するための条件を提示されます。

相手の言うがままに、
要望に合わせるように返事をしてしまえば、その場は楽になる。

でも、本当の苦しみはその先に待っている。

そんな中で、自分自身を見失わずにパワハラを乗り越えた「3つの習慣」を今回はお伝えします。

パワハラに至った経緯

思い出すだけでも、自分自身が苦しくなってしまう。
そんな辛い日々でした。

今でこそ、
乗り越えられたという実体験がありますが、
当時は完全に自分自身を見失ってしまっていた時期もありました。

まずは簡単にわたしのプロフィールをご紹介させてもらいます。


大学卒業後に祖父が経営する保険代理店に就職。
祖父の他界により26歳から保険代理店の経営者となる。

14年後、他の保険代理店から経営統合と後継者のオファーを受け経営統合に合意。

それまで経営してきた祖父の会社は廃業し、
学び(研修)も兼ねて「経営者」という立場を一度捨て、
統合先の新会社では従業員として業務を開始。

約半年後のこと、突然社長室に呼び出され

きみの仕事ぶりを半年間見てきたが、まったく仕事をしていない。

まわりの従業員からも一切信頼されていないようだ。

とてもじゃないが、今後会社を任せることはできない。

経営統合をしたが、
試用期間としている今の段階で白紙に戻してもらった方がお互いにとっていいと思うが、きみはどう思う?

ということを言われます。

わたしなりの一生懸命で
新しい会社での業務のやり方をマスターしようと仕事をしてきた半年間でしたが、先方の社長からすると仕事をしていたことにはならず、むしろサボっていただけ。

後継者として任せたいとは思えない人材であることが分かったということが半年間で判明したということでした。

こうなると、わたしがこの会社に在籍している意味がなくなってきます。

後継者として求められてきた会社でしたが、もはやあなたは必要が無くなったがどうするのか?に対する私の返答は「会社を辞めます」という回答でした。

ところが、ここからが大変でした。

わたしのパワハラ体験

回答を迫られて出した答えは先方の希望通り
「退職」をして会社統合前の状態に戻るということでしたが、
そこからは逆のことを言われ始めます。

というのも、従業員さんから反対の声があがったのです。

  • わたしたちはそんなことを言っていない
  • 当初は業務に馴染めないもので、それを報告するのは当然ではないか
  • 迷惑だと思ったことは無い

といったようなことを言われたようです。

そうなってくると、社長としては立場が無い(多分。。。)

「お前はいらない!」と言ったものの、それが本当に実行される(受け入れられる)とは思ってもいなかった。

という、2つの誤算があったように私には感じられました。

そこからは主張が大きく変わってきます。

  • きみの考えは浅はかすぎる
  • そんな考えではこちらが迷惑だ
  • 従業員は辞めるなと言っている
  • わたしは止めようとしている

というように、当初の社長の意向に同意した私の考えがいかに浅はかで、迷惑をしており、従業員も困っているか。
そして、そんな従業員の意向を聞いて「わたしは止めた」ということを繰り返して言われます。

しかし、私の意志はすでに固まっているので辞めることを譲らないで主張し続けました。

すると今度は、阻止することを諦め
会社にとって都合の良い条件で退職するように突きつけられます。

  • きみの存在そのものが迷惑だからいち早く立ち去れ
  • 立ち去ったものに給与は払えない
  • その分を他の人が仕事をしないといけないから給与分を会社に払うこと
  • きみのところは家族みんな頭がおかしい精神科に行け
  • きみが来てから売り上げが下がった。責任を取って最終月の給与の減額に同意してから辞めること

というように、次から次へと要望が膨らみ続け、私からすると
「いったいこの人は、何を望んでいるのかさっぱり分からない」

というような状態になってきました。
こうなると、怒りの感情、自己否定、悲しみといったネガティブな思いに自分自身が呑み込まれていってしまいます。

比較することはできません

「パワハラ」というモノを

  • 誰かと比べたり
  • 自分の方がもっとひどかったと思ったり
  • そんなのはパワハラの内に入らないよと思ったり

誰かと比べたり、優劣を意識すること自体が意味のない行為です。

個人が「1人の人間として」どのように感じているのか。ということが非常に重要だとわたしは考えています。

そんな中で、わたしが辞めるまでの期間に実行していた3つの習慣をご紹介します。

①記録を取る

わたしにとって「パワハラ」と感じ始めた当初から記憶を取るということを続けていました。

録音する

1つは退職に関する社長からの話しがあった際にスマートフォンのボイスレコーダーアプリを使って音声録音をしたことです。

すべてのやり取りについて音声ファイルで録音記録が残してあります。

毎日の記録をつける

ボイスレコーダーによる音声記録とは別に毎日あったことをテキスト形式で記録につけていました。
ツラくて書けない日もありましたが、そんな時は次の日に。
なるべく自分の記憶が鮮明な状態で書きました。
ポイントは2つ。

①時系列で客観的な事実を書く
②自分の主観的な想いを書く

この記録は後日、弁護士さんや他の方に相談に行った際に役に立ちました。

というのも、録音データは1回あたり2~3時間あります。
それらは聞くだけでも大変なことです。

テキスト形式であれば、A4用紙数枚の量で状況をまとめることができますので、事前にメールで送っておけば、先方は状況確認に時間を取られることもなく、スムーズに相談に入ることができました。

気持ちの整理にも有効

弁護士に相談する等の実務的な部分にも役に立つのが「記録」することですが、毎日起きたことを記録することによって自分自身の気持ちの整理にも役に立ちます。

苛立ち、怒り、悲しみなどの感情が先に立ってしまうと、どうしても冷静に状況を判断したり、思考したりすることができなくなります。

自分自身にとってベストな選択をしていくためにも、冷静になることは重要でしょう。

②瞑想をする

毎日1時間の瞑想を続けていました。

「瞑想」は脳をリラックスさせ、自分の中に溜め込んだ感情をクリアにするのにも役立ちます。

私の場合は以前から毎日1時間瞑想を習慣にしていましたので、パワハラを受けるような状況になっても習慣を止めないようにしていました。

やってみると分かりますが、1時間の瞑想は大変です。

特にパワハラを受けているようなシビアな状況下では心も乱れていますのでさらに「瞑想が大変」です。

初心者の方は「まずは30分」を目標にして瞑想を取り入れてみるのはおススメです。

③自分を保ち続ける

わたしの今までの人生の特徴は「他人、周りに合わせる」という生き方をしてきたように思います。

  • 相手の意向を聞き
  • 相手の意向に合わせ
  • 相手を怒らせず
  • 相手を喜ばせる

そんな対応を心掛け、人に合わせることをしてきました。

しかし、今回のケースの場合相手の要望に合わせていたら自分の人生を確実に失うという危機感を明確に感じ取っていたこともあり、相手に合わせるのではなく自分をしっかりと主張するという生き方に大きく舵を切ったタイミングでもありました。

誰のものでもない自分の人生

自分自身が生きている「わたしの人生」は誰のものでもない

「わたし自身の人生」です。

最終的には自分が自分の人生に対して責任を取らなければなりません。

その責任が取れなければ、死ぬ間際に「後悔のある人生を生きてきたな」

と思って死んでいくことになるでしょう。

もしわたしが、

先ほどの社長の要望を聞いて、そのまま会社に居続けるという選択をしていたら。
その場は治まったかもしれませんが、
その後の仕事では、
今回、味わったパワハラ以上のツラさと向き合い続けなければならなかったでしょう。

もちろん、仮定の話ですので何が正解かは誰にも分からないことです。

本当の自分を大切にする

今回の学びは1年以上経過した今でも鮮烈なインパクトをわたしの人生に与えています。

何よりも「本当の自分を大切にする」ということを学びました。

それまでのわたしの人生はある意味では「自分にウソをついて」生きてきたのかもしれません。

それなりに楽しく、充実した人生ではありましたが、心の底から望み、生きたい人生を生き、死ぬ間際に「後悔の無い生き方」をしてきたのか?と言われると疑問です。

わたしは

わたしの人生に責任を持って、自分にウソのない人生を生き切る。

そんなことを思って今を生きています。