「友達や家族には優しくできるのに、自分にはとても厳しい。」
周りの人には優しくできていると思う。
でも、自分自身には・・・
そんな風に感じたことはありませんか?
本当は疲れているのに「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い込んだり、人には「大丈夫だよ」と言えるのに、自分には「どうしてできないの?」と責めてしまう…。
このような心のパターンには、実はインナーチャイルド(心の中の小さな子供の自分)が深く関わっています。
この記事では、その理由と、どうすれば「自分にも優しく」なれるのかをお伝えします。
動画でも解説しています。
人には優しいのに、自分に厳しくなる理由
人に優しくできる人ほど、心の奥で「自分は頑張らないと愛されない」「弱音を見せてはいけない」という信念を抱えていることがあります。
人からの期待に応えようと無意識に自分を律し、笑顔で周りを支えながらも、心のどこかで「本当の私は受け入れられないのではないか」という不安を抱えているからではないでしょうか。
周囲には気づかれないかもしれませんが、その優しさの背景には強い緊張感や自己否定感が隠れている場合が多いのです。
幼いころ、親や先生に「ちゃんとしなさい」「泣かないの」と言われ続けた経験はありませんか?
また、失敗したときに励ましよりも叱責が多かったり、甘えることを許されなかったりした記憶はありませんか?
そのような環境で育つと、子どもは自然と「弱さを見せてはいけない」「完璧でいなければ愛されない」と学習してしまいます。
そのときの小さなあなた(インナーチャイルド)は、 「弱い自分は愛されない」 「人の役に立たないと存在価値がない」 「頑張り続けなければ見捨てられてしまう」 と深く心に刻んでしまったのです。
そのままだとどうなる?
一見「優しい人」「頑張り屋さん」として周囲から評価されるかもしれません。
仕事や家庭でも「頼りになる人」と見られ、周りの人たちからは感謝されることが多いでしょう。
なので、そのままでも良いと思っている自分自身がいることでしょう。
しかしその裏側では、心の中で自分を許せず、認められず、常に「まだ足りない」「もっと頑張らなきゃ」と追い込む状態が続いてしまいます。
表面上は笑顔でいても、夜になると無力感や疲労感に押しつぶされそうになる方も少なくありません。
その結果、
- どんなに頑張っても心が満たされない
- 人間関係で疲れやすく、相手に合わせすぎて自分を見失う
- 心の奥に孤独感が残り、「私の本当の気持ちをわかってくれる人はいない」と感じる
- 成果を出しても達成感より空虚さが先にやってくる
といった状況に陥りやすくなります。
私は上記のリストのような状態が続き、さらに進んで、身体的な不調や感情の爆発につながり、心身ともに疲弊してしまったことがありました。
こうなると、本来の自分自身を取り戻すのにとても時間がかかります。
自分に優しくなる第一歩
自分を変えるために必要なのは「もっと頑張ること」ではありません。
無理にポジティブになること、ポジティブシンキングを取り入れることでもありません。
むしろ逆で、心の奥にいる小さな自分を理解してあげることです。
自分を叱咤激励するのではなく、寄り添い、安心させてあげることが鍵になります。
私たちは普段、人には励ましや優しい言葉をかけられるのに、自分にはなぜか冷たい言葉をかけてしまいがちです。
その習慣を少しずつ変えていくことが、自己肯定感を高める大きな一歩になるのです。
例えば、
- 「今の私は十分頑張っている」と声をかける
- 疲れているときは休むことを許す
- 小さな喜びを大切にする
- 完璧でなくても大丈夫だと自分に伝える
- できたことに意識を向けて、小さくても達成感を味わう
こうした小さな積み重ねが、あなたの心をやわらかくし、自分への優しさを取り戻していきます。
さらに、日記やメモに「今日自分を労えたこと」を書き出すのも効果的です。
実際に言葉として残すことで、自分に優しくできている証拠を目にしやすくなり、自信へとつながっていきます。
これらの行動は一見ささいなものですが、積み重ねていくと心の土台を安定させ、人生全体に安心感をもたらす大きな力になるのです。
感情カウンセリングでできること
感情カウンセリングでは、あなたが普段気づかない「心の奥の声」に耳を傾けます。
日常生活の中で意識しないうちに押し込めてしまった感情や、口に出せずにいる思いを丁寧に引き出し、整理していくことで、心の中にスペースが生まれます。
その結果、これまで無意識に抱えていた重荷が軽くなり、気づかないうちに繰り返していたパターンに気づけるようになるのです。自分の本当の気持ちを理解し、受け止めることは、大きな解放感をもたらします。
このプロセスは、単なる理屈ではなく、心の奥からじんわりと安心感を取り戻していく体験そのものです。
多くの方がセッションを通して、
- 自分を責めなくなった
- 気持ちが軽くなり、人間関係が楽になった
- 「自分を大事にしていい」と自然に思えるようになった
- 過去の出来事に対して新しい視点を持てるようになった
- 心の奥に温かさや安心感を感じられるようになった
と変化を実感しています。
まとめ
人には優しいのに、自分には冷たい。
そんなあなたは「ダメな人」ではなく、ただ少し心の仕組みを誤解しているだけです。
人に優しくできるのは本当に素晴らしいことですが、その優しさを自分自身にも向けることができれば、人生はより温かく、安心できるものへと変わっていきます。
周囲の人に笑顔を与えてきたように、自分にもその微笑みをプレゼントしてあげる価値が十分にあるのです。
自分を大切にすることは、わがままでも甘えでもなく、本当の意味での優しさです。
自分を許し、労わり、受け入れることで、心の中に余裕が生まれます。
その余裕は、人との関わりにも広がり、より深い信頼関係や安心感を築くことにつながります。
小さな一歩を積み重ねることで、やがて「自分を責める日々」から「自分を愛せる毎日」へと歩み出すことができるのです。
まずは小さな一歩から始めてみませんか?
自分に優しく声をかける、疲れを感じたら休む、自分を笑顔にする時間を作る。その小さな行動が、未来を大きく変えるきっかけになります。
感情カウンセリングのお申し込み、お問い合わせは以下のリンクからお願いします。